アルバイト先で,作業所の開所記念を開催するにあたって,何か音楽をしようという話がでていました。
そこで,あるメンバーさんから,またビオラ弾いてみたらどう?と軽くすすめられました。私は大学生の頃,オーケストラでちょっとだけビオラをやっていましたが,あんまり練習も好きでなく,ビオラはずっと押し入れにしまいこんだままでした。
始めはあんまり気乗りしなかったのですが,本当に軽い気持ちで,ちょっとやってみることにしました。
弾いてみると,なぜか昔よりもずっと音が出しやすくなっていました。
その時に思い出したのが,昔習っていたビオラの先生に何度も言われてきた,音楽をするときの身体の大切さでした。
先生は,音の響きを身体で感じる事や,表現するときの姿勢の重要性など,音を出すための身体をつくっていくことの大切さを教えてくれていたのだと思います。
そのための練習に「蹲踞の姿勢」がありました。蹲踞とは,相撲や剣道などで行う,膝を広げてしゃがむポーズです。いつもレッスンの最初には蹲踞の姿勢を先生とやっていたのですが,その時の私は蹲踞がうまくできませんでした。それに,身体の大切さについても,いまひとつピンときていませんでした。
けれど,ここ2,3年の間に生まれて初めて自発的に運動をするようになって,少しずつ身体がしっかりして体幹もついてきたためか,今では蹲踞もできるようになりました。
それに,先生が仰っていた身体の大切さを,今になって初めて理解できた気がしています。
昔は楽器を抱えているだけでもしんどくて,練習もすぐにイヤになってしまっていたのですが,今はそれほど苦にならず,楽しく弾くことができています。
いろいろ遠回りしてきたのも,これはこれで,よかったのかなぁ…と感じています。
今やっと,心から音楽を楽しめるようになった気がします。
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