■名瀬市街地観光■

2日目の午前中は、名瀬の市街地を歩きました。名瀬の港には、「臥蛇Ⅱ」という名の大きなドックが設置されていました。「臥蛇」という漢字の読み方が分からなかったのですが、調べて見ると、トカラ列島に属する「臥蛇島(がじゃじま)」という島の名前に由来するようです。

名瀬の街も、直ぐ近くまで山が迫っています。

街を歩くと、南国らしい植物が多くみられます。ロードサイドに植樹されているフェニックスなどは、戦後、観光地化を図る際に植樹されたものであるようです。

アダン

古めかしい雰囲気を漂わせる市場もありました。内部には洋品店や飲食店が並んでいました。昔ながらのお店だけでなく、コーヒーショップなど、新しいお店もありました。

また、奄美は大島紬を基幹産業としてきた歴史から、織物に関係する建物も見られました。

■奄美図書館■

島尾敏雄の展示があるということで、奄美図書館を訪れました。見学は無料でできます。私は島尾敏雄は『死の棘』の作者であるということくらいしか知らなかったため、初めて知る事ばかりで、とても見ごたえのある展示でした。

島尾敏雄は、「震洋」という特攻艇の一隊を率いる隊長として加計呂麻島に赴任したことが、奄美との最初の出会いであったようです。終戦の2日前に島尾隊にも出撃命令が出されましたが、発進の号令は出されず、待機したままで終戦を迎えたそうです。私はまず船の特攻隊があることさえ知りませんでしたし、ベニヤ板製の簡易な造りで、本当にただ自爆するための船の設計に、唖然となりました。

島尾は、各地を転々とする人生を送ったそうです。そのような人生において、追い求め続けていたものが「ヤポネシア」という観念に結実していったようです。「ヤポネシア」とは、巨視的な視点から、日本を太平洋上にある島の一つとして捉えるという発想です。日本という枠に生きづらさがあったのかなぁ、ある意味枠からはみ出した放浪者のような生き方であったのかなぁと感じ、島尾敏雄をより近く感じられるようになりました。

■大浜海浜公園■

午後からは、ビーチと水族館を目当てに、バスで大浜海浜公園に向かいました。しまバスの料金は、インターネットで検索してみても分からなかったのですが、名瀬にあるしまばす本社で尋ねると、快く教えてもらえました。名瀬の「入舟町」から「大浜海浜公園」まで320円でした。

バス停のあるところから、ビーチへ降りて行くのですが、15~20分ほどの距離があり、結構遠く感じました。途中にある、見晴らし展望台というところで、名瀬のスーパーで買ったお弁当を食べました。

ポークランチョンミートとレタスと玉子焼きの入った手巻きおにぎりです。ポークランチョンミートは、しょっぱめの柔らかいハムのような味でした。奄美のスーパーには、ポークランチョンミートの缶詰や、ポークランチョンミートを乗せたおにぎり、お弁当などがたくさん並んでいました。

展望台からはビーチが見渡せました。この日もとても風が強かったです。

ビーチです。三月半ばのためか、他にあまり人もおらず、静かな浜辺をのんびり歩くことができました。砂浜も、打ち寄せる波も、海の色もとても美しかったです。

■奄美海洋展示館■

海岸沿いには、奄美海洋展示館の建物があります。

海洋展示館の近くでは、ルリカケス?と思われる鳥に出会いました。

入口を入ると、目の前に大きな水槽があり、奄美の魚やウミガメが泳いでいる姿を目の当たりにすることができます。

チケットを購入すると、ウミガメにエサをやる券をもらえます。この大きな水槽の2階部分で、ウミガメにエサをやることができます。エサやりは、20分に1回くらいの頻度で行われているようでした。アカウミガメとアオウミガメという2種類のカメがいました。エサはレタスです。頭や甲羅も触ることができました。頭は思ったよりも固い感触でした。

他にも、ヒトデやクジラの骨に触ることができたり、いろいろな大きさの貝を耳に当てて、聞こえてくる音を聞き分けられたり、実際に触れて楽しめる展示は楽しかったです。

大きな水槽で飼育員さんがエサやりをされるところも見ることができました。エサはレタスと小さなエビ?か何かでした。カメが食べなかったレタスは、魚たちが食べていました。他に、ウニやガンガゼにもレタスが与えられていました。レタスって私が思っていたよりずっと栄養豊富なのかもしれないなぁ、と思いました。

帰り道は、バス停に向かって、降りてきた坂道をとぽとぽ登っていきます。復路の方が上り坂になるので、少し大変でした。

振り返ってみると、夕暮れの景色がきれいでした。

■おがみ山■

バスに乗り、名瀬市街の方へ戻ってゆきました。少し疲れを感じていましたが、まだ日暮れまでは時間があったので、名瀬市街が見渡せるという、おがみ山まで行ってみることにしました。ホテルの前を通り過ぎ、市役所前でバスを降りました。そこから5分ほどで、おがみ山の入口へ着きます。入り口付近には、複数のネコがいました。とても人懐っこいネコたちでした。

おがみ山は、ちょっとしたハイキングコースのようになっていました。

ずんずん登ってゆきます。ランニングをされている方もいらっしゃいました。

最後の方は結構勾配がきつく、息切れしてしまいました。

登りきると、名瀬市街を見渡せる展望台に到着です。非常によい眺めで、疲れも忘れるくらい、とても清々しい気持ちになりました。

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA