いつも走っている河川敷にも梅の花が咲き始めました。
鮮やかなピンク色をしていて,あぁきれいだなぁ…もう春がやってきているのかなぁ…とか思いながら,通り過ぎていました。
日がたつにつれて梅の花が次々に咲き始めると,通りすがる際にほのかに甘酸っぱいような梅の香りが鼻をかすめました。
その香りを感じた瞬間,私は以前大好きだった蝋梅の木のことを思い出しました。
蝋梅は梅のように,初春に黄色い花を咲かせる木ですが,その香りはとても甘美で,梅よりもずっと強く匂い立ちます。
私の好きだった蝋梅は同じ河川敷に立っていたのですが,去年伐採されてしまっており,密かに蝋梅を好きだった私はとても残念に感じていました。
けれど,私は梅の花の香りを嗅ぐまで,その蝋梅のことをすっかり忘れてしまっていたのです。
こんなふうに,大好きだったもののことまですっかり忘れ去ってしまうことに,呆れと物悲しさを感じる一方で,記憶を一瞬でよみがえらせる香りというもののすごさを感じました。
梅の香りに,思い出させてくれてありがとうと思いました。
菜の花が黄色いじゅうたんになっていて,きれいでした。
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